No 995 大葉寒蘭と細葉寒蘭

中国寒蘭
12 /09 2014
大葉寒蘭と細葉寒蘭

左 大葉寒蘭 右細葉寒蘭
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 大葉寒蘭はその名のとおり、葉(葉姿)が相対的にやや大きいが中には葉姿の小さいものもある。その葉色はやや淡く、葉面に光沢があり、根はやや細い。細葉寒蘭の葉は比較的小さいが割りと大きいものもある。その葉色はやや濃く光沢は大葉ほどでない。根は太いものが多いが、まれにとても細いものもある。

 細葉寒蘭の花弁(特に捧心)は殆どが覆輪を帯び、その大部分が白覆輪であるが、稀に紅(あるいは紫紅)覆輪や黄覆輪のものもある。しかしごく一部に覆輪の無いものもある。これは主に自然雑交種に見られる。細葉の舌は殆どが白地であり、大多数のものが白地に緑筋が見られる。純白のものはあるにはあるがその数は少ない。もちろん地色が雑色のものもあるが極めて少ない。
 これに対し大葉寒蘭の花弁は覆輪を帯びるものは極めて稀であるが全く無いわけではない。同様に舌が白地のものは極めて少ないがあることある。普通混色のものが多い(大葉寒蘭にも雑色の混じらない舌のものもある。例えば緑あるいは黄色の素舌)。大葉寒蘭の舌には舌苔(繊毛)が見られるが、細葉には殆ど無い。

 大葉寒蘭は花色だけでなく舌の地色もとても豊富である。これに比べ細葉はあまり変化がない。青花が普通で紅花、紫紅花、白花、黄花などは比較的少ない。細葉寒蘭の中には転色(色変わり)する花がある。通常開花直前に色が変わり始め、中に極めて鮮やかに変わるものがある。

 普通大葉寒蘭は花数が多く、中には十数輪付くものもある。花茎は太くしっかりしていて花が葉上に出るものが多い。花弁は細葉寒蘭のものよりやや細長く、このため花型に変化が多い。端正なもの、反るもの、拠れるものなど千差万別である。細葉寒蘭は花数が割りに少なく通常3~5輪、多いものでも7,8輪である。花茎はやや細くいわゆる灯芯軸である。花が葉上に出るものは少ない。また花弁が短く外弁は力強く、花は大葉より端正なものが多い。

 こうしてみると、筆者が思うに大葉寒蘭は大株にしてやると葉姿が勇壮で、開花時期に高く葉上に出た花はその威厳を余すことなく発揮する。反対に細葉寒蘭は小株で植えてやるとその細い葉姿の優美さが強調され、開花時期には花弁に比べ葉数が混み過ぎるという事も無い。これだと花が葉上に出なくても見やすく簡潔の美がある。

 大葉寒蘭の花期は十月下旬から十一月、細葉は一般に十一月から十二月で、各地の気候による若干の違いはある。大葉寒蘭の花の香は強く細葉は清清しい香である。どちらも無香のものがあるが極めて少ない。気温が原因で香がしないことがある。筆者の経験では大葉は二十数度、細葉は十度以上になるとあまり香がしなくなる。もちろん高温時にも香りのするものもある。細葉では0度位にならないと香のしないものもある。だから北のほうで室内で育てている多くの蘭友は細葉の香を嗅げないかもしれない(北方では開花時期に室内では暖房しているから)。条件さえ合えば大葉でも細葉でもよい香りがするものである。細葉は花付きがよく、1,2本立ちでも花が咲くが大葉寒蘭は開花時だらしの無いものが多い。


 中国蘭花交易網を参考にしました。

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