No 998 なぜ細葉寒蘭は香がしないのか?

中国寒蘭
12 /12 2014

  寒蘭は細葉と広葉(大葉)に大別される。細葉の主な産地は福建省武夷山脉及び近隣の浙江麗水等である。広葉は江西、広西、湖南、安徽、四川、雲南、貴州など多くの省に産する。

 細葉が広まったのは早くから日本人愛蘭家に特に好まれたからで、舌上に日章旗のように一つ赤い斑点の見られる細葉寒蘭は日本人に推奨された。国内の多くの大棚もたくさんの細葉の優品を持っている。このため香こそ広葉に比ぶべくもないが、大きな市場を有し広葉を圧倒している。細葉寒蘭素心は一般に広葉素心より価格が高い。蘭展があると日本人がやってきて細葉のみを買っていく。買っていくのは普通のものが多いが、細葉寒蘭のすそ物の位置を確固たる物にしている。

 筆者は多くの細葉の香を詳細にチェックしてみたが、とても気温が低い時には淡い香があることに気づいた。細葉寒蘭愛好者はこれを好んで“幽香”と呼ぶ。寒ければ寒いほどより香るという者もいるが実際にはやはり“淡香幽香型”である。寒くても香のしない細葉もあり、蘭展においては特に香りを嗅ぐことは出来ない。

 当地で主に産出する広葉は香が濃いが、極稀に福建の細葉に似たもので舌の地色が白いものは殆ど香がしない。しかし寒いといくらか淡い香を嗅ぐことが出来る。他に全然香の無い細葉があるが、根は太くバルブが小さく花は寒蘭によく似ている。がその数は極めて少ない。だから筆者は細葉寒蘭は広葉寒蘭の変種ではないかと思う。このため香についても変化が起こったのではないだろうか。あるいは細葉寒蘭と他の無香の蘭と雑交して香がしなくなったのかもしれない。それとも春蘭にも湖北春蘭のように無香のものがあるように寒蘭にももともと細葉と広葉の二種があるのだろうか。

 細葉寒蘭には香の点で欠点があるとはいえ、日本の愛蘭家や国内の多くの大棚たちに支持され、まだ市場がありすぐには廃れないであろう。しかし将来大棚が大量に細葉を放出したら、香を第一に考える一般の蘭友たちが大量に購入するかは観察を待たねばならない。
                   以上2008-12 易蘭網を参考にしました。

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