No 484 蘭を買う(再)

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01 /12 2014
蘭を買う
我々趣味者が蘭を買う場合、次の二つの考え方、やり方があります。
1)命名品、無銘品に限らず自分のよいと思う蘭花を買う。
2) 名前を買う。

 私も蘭を始めた頃は銘品番付にあるものを揃えようと張り切っていましたが、すぐに到底無理であることに気づきました。
 日本春蘭、中国春蘭、寒蘭、あるいは奥地蘭などのどんな分野でもあまりに命名品の数が多すぎて、資金面から考えても置き場から考えてもとても不可能です。
 それに冷静に考えると名前をつける人は蘭花の極僅かな違いにも関わらず次々命名します。中には同じ花がいくつも名前を持つものもありますね。
 こうやって考えていくうちに例えば伝統中国春蘭なら梅弁、荷弁、水仙弁、素心花あるいは奇花などの分野で欲しい蘭はほんの少しづつしかないことに気づきます。これらの蘭を数鉢づつそろえると毎年その花を楽しめます。

 花があってこそ蘭であると思うようになってからは柄物にはあまり興味がなくなりました。

 もちろん趣味の捉え方は人それぞれだからどんな愉しみ方でも一向に構いません。誰でも気づくことですが、いろんな蘭会を覗いても自分と同じような考え方の趣味者は多くはいないものです。だから最後は自分ひとりで自分の好きなように蘭を愉しむようになる人が多いのでは。最近何となくそう感じます。

 例会などでよく聞かれるのが、蘭は欲しいがその適正価格が分からないから手が出せないという話です。蘭の交渉を見るとよく他人に意見を求める人を見かけます。聞かれたほうは他人事ですから、よい蘭だね、安いと思うよなどと適当に答えています。買った人は後にこんな駄花が咲いた、もっと安くオークションにでていたなどと文句をいいます。

 雲南の名蘭に姜氏荷という春蘭があります。1988年発見され89年初めて開花し話題となりました。
95年蘭博の折日本のK氏がバック1本を250万で買いだし有名になったそうです。(百度)
 90年か91年のことです。蘭花視察団に参加し昆明の蘭展を訪れた時、粗末な鉢に植えられた山出しのだらしない広葉の2,3本立ちの蘭が出品されていて綺麗な荷弁花が一茎に二花咲いていました。
とても気に入り公司の人に値を聞いてもらうと8万円とのことでした。たまたま隣に居られた著名な愛蘭家N氏に”この蘭が欲しいのですがどう思われますか?”と聞くと”確かによい花だが環球には及ばないよ。”と言う話でした。そうかなあと思いながらも買うのを断念しました。帰国後どうしてあの蘭を買わなかったのかととても残念に思えました。
 後に姜氏荷の写真が出回り一目であの時の蘭だ!と直感しました。後悔の念がみるみる膨れ上がりました。
買ってする後悔より買わずにする後悔のほうがはるかに大きいことを思い知らされました。(もちろん私の単なる勘違いかも知れませんが。。)

 この後自分が気に入った蘭は人に相談することなく買うようにしました。自分で見、あるいは売り手の話を聞きこの蘭ならいくらいくらで欲しいと自分で値を決めます。それより安いと嬉しいし、高い場合諦めます。
これがこの蘭に対する(私の)適正価格であると思うようにしています。オークションでも自分で値を決め一度入札したらそれ以上は追わないようにしています。その値以下で落札できれば嬉しいし、落札できなければ次回を待ちます。

後悔のない蘭人生を送られますように

コメント

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No title

蘭は集めるのも育てるのも時間がかかるもの、その人の個性、人脈、財力など色々なものの反映でコレクションにはその人の人生が…うーむ、自分の雑多な棚を見ると恥じ入るばかりです。
後悔しないためには自分で決断、とはまさにおっしゃる通りですね。

No title

私にはもともと何の専門的知識もありません。蘭も陶芸も興味のおもむくままに突進します。結果わけのわからない蘭や叩き割った焼き物の破片の山です。処分が大変です。まあ自分のやったことですから仕方ありませんね。。

専門家ではありませんのでその結果より過程を愉しもうと思っています。